OMRON
Japan

現場DX®とは。

今求められる「現場DX®」と、その切り札となる「pengu」のご紹介

DX注目企業2023に選出されたオムロンが考える、現場DX®とは何か。
なぜそれが必要なのか?そしてその切り札となる「pengu」とは何か。
これらを1つずつ解説いたします。

2024年1月26日更新

オムロンが提唱する「現場DX®」とは?

現場の細かい業務を、現場が自らDX化することです。

DXの大号令の下、ビジネスモデル変革や業務の効率化を目指して、経営・IT部門主導の下、全社のITシステム標準化(経営DX)が図られてきました。
一方で、現場を見渡した時には、まだまだ課題があります。

  • 「経理システムは導入しているが、結局、経理部から他部門へのデータ共有のため、データのダウンロード作業やメールのやり取りが発生している」
  • 「取引先とのやり取りに結局紙帳票が残っており、それらの営業システムへの入力作業が残っている」
  • 「生産管理システムはあるが、デフォルトの分析機能が物足りず、結局いつもエクセルで集計している」...など

こうした、基幹システムでカバーし切れない定型業務が、細かいけれど、膨大に現場に残っていないでしょうか?
真のDXを実現するためには、経営DXに加え、こうした現場の細かい業務を現場が自らDX化していく「現場DX®」が必要とオムロンは考えます。

なぜ「現場DX®」が必要なのか

現場DX®は大きなビジネスインパクトを持ちながらも、多くの企業で進んでいないからです。

情報システム部は多忙で、現場固有の業務改善に手が回らない...

各部門、自分で業務を効率化したいが、どうすればいいか分からない...

細かな業務をいちいち外注でシステム化すると費用対効果が合わない...

多くの企業が現場のDX化ができていない

現場の細かい業務課題を解決するためには、現場の業務を熟知した現場の社員が、じぶんでITスキルを身につけ、じぶんで業務改善を進めていくことが必要です。
一方で、現場で多忙な社員1人1人が自ら手を挙げ、業務の隙間を縫ってITスキルを身につけ、現場を変革していくというのは簡単なことではなく、多くの企業では、経営DXに比べ現場のDX化は遅れているのが現状です。
また、これまで経営DXを主導してきたIT部門/情報システム部門は、経営DXの更なる進化に加え、インフラ保守やトラブル対応等で超多忙であり、現場の細かい業務のDX化を主導していくのは非常に困難と言えるでしょう。
しかし、デジタル化の波は待ったなしで進んでいき、新しい技術や見たことのないようなサービスが日々生まれています。人手不足・高齢化も急速に進んでいく中、今こそ現場自身がITスキルを身につけ、自らの業務を変革していく力を身につけていくことが必要です。

現場からDX化をする方法とは

現場DX®のカギは、ITツールと育成プログラムがセットになった「pengu

表示されている画面イメージは実際のものと異なる場合があります

オムロンの「pengu」は、とある現場の課題意識から生まれた、現場の、現場による、現場のための新しいIT化支援サービスです。

「どうしたらITに不慣れな現場の人でも、自らの業務をIT化できるだろうか?」

こうした1つの現場の課題意識が、オムロンの中で様々な試行錯誤を産み、そこから最適なITツール(SUISUI OCR、SUISUI ETL、SUISUI RPA)と、それらを使いこなすための育成プログラム(SUISUI my coach)を生み出し、今では他社にはない独自のサービス「pengu」へと進化しました。

penguの概要が約7分でわかる動画です

現場DX®が実現したオムロンの事例

オムロングループの各社・各部門でDX化を実現しています。

こうして生まれた「pengu」が、今オムロンの中で急拡大しています。
これまでオムロンでも様々な基幹システムが導入され経営DXが進んできましたが、まだまだ現場を見ると、エクセルでの集計やシステムへのデータ入力等さまざまな定型業務が存在し、現場を圧迫していました。
そうした課題を抱えた営業、生産管理、人事、経理等、部門を問わずあらゆる人々が「pengu」を導入し、自らや部門の業務を自動化・効率化し、現場DX®を進めています。

オムロンの事例を
詳しく見てみましょう

1pengu導入事例:情報システム部門

データ集計を自動化して現場の困りごとを解決し、自律的な業務改善を支援。

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社
グループ企画室 IT業務革新部
グループマネージャー

唐松 佐千子
写真左

グループ長

近藤 倫生
写真右

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社は、広く社会インフラ構築に向けたサービスや製品を提供しています。昨今の急激な市場環境の変化を背景に、IT業務革新部には、全社的なDX推進にまつわる相談ごとが集まっています。現場で゙抱える課題とは何か?解決するための対策をどう講じるか?一人ひとりの自律的な改善を実現する取り組みをレポートします。

SUISUI ETLは誰もが使えるノーコーディング。自分の手で容易に自動化を実現できる。

IT業務革新部が中心となって自動化を推進して約3年、RPAに関する自動化の相談ごとは50件ほど寄せられたそうです。皆、様々な業務を抱える中にデータを扱う業務があり、自動化して手離れをよくし、本来の考える業務に注力したいという想いがあります。

近藤

相談に来られたとき、ヒアリングしながら、今行なっている業務にムダはないか、プロセスに変えられる点はないかという 検証から始めます。そして、課題解決のための選択肢の一つとして、SUISUI ETLの活用があります。
多様なデータを抽出・加工してフローをつくり上げることに効果的で、ノーコーディングなので自分で簡単に作成できることが特長です。今までマクロでやっていた業務を、このツールを使うことで、より容易に自動化できるようになります。

ツールの活用が進むことで、現場が積極的な改善サイクルを回す手助けになりうると唐松さんは考えています。

唐松

また、コストも導入検討のポイントになります。SUISUI ETLはサポートサービスまで含めて低価格なので、費用対効果が非常に高いと思います。”ちょっと試してみよう”が可能ですし、システム開発やRPA開発ではROIが出せないようなケースにも適用できるメリットがあります。

パフォーマンスが向上して本来の業務に集中。ツールを使い自ら改善できたことで浸透した。

相談者の困りごとを対処療法的に解決するのではなく、業務における課題を洗い出し、ゴールのイメージを作り上げることで業務改革を実現しているIT業務革新部。SUISUI ETLの活用は導入からまだ3ヵ月ですが、早くも成果が出始めているようです。

近藤

現在4部門に導入し、新たに1部門が検討中ですが、部門内で展開して複数名で活用しているところもあります。来年度には、効率化によるメリットが会社全体の大きな声となって上がってくることを期待しています。

こうした自動化ツールが社内に急速に浸透していく鍵は、「自分でつくって改善できる点にある」と唐松さんは強調します。

唐松

私たちIT業務革新部のメンバーが現場の改善を支援するのと同様に、ツールを活用してもらえればと思います。自分でできるということは、改善のサイクルが自律的に回るということ。 本来の業務に集中でき、一人ひとりのパフォーマンスも上がって、結果的に企業価値の向上につながります。

2pengu導入事例:製造部門

古い設備が、SUISUI RPAの追加で生まれ変わる。予算をかけることなく4M変動管理を高度化。

オムロン リレーアンドデバイス株式会社

オムロン リレーアンドデバイス株式会社
第2製造部 製造グループ

冨岡 弘一
写真左
毛利 元瀬
写真右

オムロン リレーアンドデバイス株式会社では、オムロンの自律型業務改善サービス pengu の SUISUI OCR+SUISUI ETL を活用してデータの集計作業の自動化を行ってきました。人手をかけないデータ集計により個々の作業者の負担が減り、 分析改善にかける時間が増えました。効率化を進めるなかで、次の課題は古くなった生産ラインの設備にありました。

古い設備であるためデータの活用が難しい環境。 SUISUI RPAを使い少ない予算でデータ収集を自動化。

毛利

現在、リレーを組み立てるラインが2つ、リレーの中間品を作るラインを4つ管理しているのですが、そのライン全部がちょっと古いんです。何らかの原因でラインが止まった時、最新の設備だとデータのログが残るので、後でそれを確認すれば良いのですが、古いものは毎回人が確認をして記録を取る必要があります。

設備自体に問題があるわけではないので、ラインを新しいものに替えることはできないと言います。

冨岡

設備自体をまるごと替える予算はとれません。そこで、RPA を使って、自分たちの工夫次第でエラーログの集計、分析を自動化できないかと考えました。

毛利

まずはRPAのフリーソフトを使って自動化を目指すことにしました。ですが、フリーソフトだとデータを取りに行く座標がなんらかの原因でずれた時に、まったく動かなくなります。作業内容を一連で指定する必要があるため、一箇所修正があった場合も一からやり直しになってしまいます。

既存のRPAツールでは不満も多く実用化が難しい。そんな課題に直面した時、開発中のSUISUI RPAのことを耳にします。

冨岡

SUISUI OCR、SUISUI ETL導入の際に、オムロンの担当者とやり取りをしていたのですが、担当者からRPAを開発しているという話を聞きました。

毛利さんが既存のツールで感じていた不満点などの要望をオムロンの担当者と共有し、トライアルとして開発中のSUISUI RPAを導入することに決まりました。

毛利

現場で初めて触った時、すでにある程度の形になっていました。これなら使えるなという感想を持ちました。

IT技術へのハードルを下げる使いやすいツール。 今回の成果をみて効率化に取り組みはじめるメンバーも。

SUISUI RPAを活用することで生まれ変わった生産ライン。その効果を冨岡さんは強く実感しています。

冨岡

これまでのやり方で集計したデータは、改善に繋がる正確なデータとは言えませんでした。人が介在すると、意図しなくても誤りは生じます。今回の自動化で、土台が同じデータで分析することが可能となり、全員が同じ目線でベクトルを合わせることができるようになりました。

データをまとめる作業が負担になるという理由で、月1回でしか行えなかった分析も、必要な時に実施することが可能に。その結果、毎日の変化にすぐに対応できるようになりました。
毛利さんは、SUISUI RPAもひとつのツールでしかないと考えて います。

毛利

どんなに良いツールでも、導入すればすぐに成果が出るとは言えません。最初に何を改善したいのか、その課題をもって解決する方法として導入する。この手順を踏まないと、せっかく導入したツールも、誰も使わなくなります。

冨岡さんによると、チーム内には、これまでIT技術へのハードルの高さを感じていた人が少なからずいたと言います。

冨岡

今回のことが刺激となって、チームメンバーでもそれぞれの業務で、効率化に取り組みはじめた者もいます。SUISUI RPAは、他の業務にすぐに展開しやすいツールです。

3pengu導入事例:営業部門

紙帳票からの入力作業を自動化成功体験を重ねて自発的に課題解決できる組織へ。

オムロン株式会社 デバイス&モジュールソリュー ションズカンパニー

オムロン株式会社 デバイス&モジュールソリューションズカンパニー
営業統轄本部 国内営業統括部
インサイド営業グループ(山鹿)

平野 ちえり
写真左

GL

江藤 潤哉
写真右

オムロン株式会社 デバイス&モジュールソリュー ションズカンパニー(DMS)は、リレー、 スイッチ、コネクタ、センサーなどの電子部品を取り扱っています。カンパニー全体での販売数は3年間累計でDC機器向け製品で0.6億個、高周波機器向け製品に至っては1.7億個に上ります。受注業務を13名のメンバーで対応する営業サポートでは、入力業務の効率化のためにSUISUI OCRを導入しました。

読み取り精度を上げるための工夫。サポートを受けながら自力で対応。

育休から職場復帰してすぐ自動化プロジェクトに関わった平野さん。

平野

復帰して間もなくリーダーを任されるようになりました。注文の手入力は前々から課題に感じていたので、自動化をするならこの業務からだと考えていました。

オムロンの自律型業務改善サービスpenguを紹介する本記事「現場DX最前線」の過去号を読んだ平野さんは、早速江藤さんを通じて、 オムロンの担当者とコンタクトを取りました。

平野

実際のデモンストレーションを拝見し、これならすぐに導入できそうだというイメージを持ちました

だが、実際に取り組んでみると問題もあったそうです。

平野

ほかのOCRサービスに比べて読み取り精度がとても高かったのですが、例えば「0(ゼロ)」を「O(オー)」と認識するなど、 不具合が発生することもありました。原因は様式の違う帳票や手書きの書き方にあったのですが、オムロンのサポート担当者の助言を受けながらフォーマットに合わせた設定の調整や、書き方を工夫することで、満足の行く精度を得られるようになりました。その後もpenguポータルサイトを通じてサポートをしてもらっています。

属人的要素がなくなり業務が効率化。 自動化プロジェクトを通じてメンバーが成長しました。

平野

今まで手入力していたところを自動で読み取り、データはそのまま受注システムに取り込むのでミスもなくなりました。これまでのやり方を変えて、新しいサービスを使うので、メンバー は最初は慣れずに戸惑っていましたが、携わるメンバー全員が使用できるようにマニュアルを用意しました。大変なこともありましたが、導入できて業務効率化につながったことが良かったです。なにより属人的要素がなくなったことで、私のように育休などでメンバーが入れ替わったとしても、業務が滞りなく行えるようになりました。

江藤さんは、今回の取り組みを通じて、リーダーを務めた平野さんの成長を感じたと言います。

江藤

改善のための準備が大変そうでしたが、実際に回り始めたら、しっかり計画通りに進めてくれました。もともと能力の高い平野でしたが、今回の取り組みを通じて、PDCAのP(計画)の部分をしっかり設定できる力が身に付いたように感じます。

まとめ

大きなビジネスインパクトを持つ現場DX®は、現場1人1人に寄り添ったソリューションが必要です。

この記事では現場DX®について説明しました。

  • 現場DX®とは、現場の細かい業務を、現場が自らDX化すること
  • 現場DX®は大きなビジネスインパクトを持ちながらも、多くの企業で進んでいない
  • 各社・各部門でDX化を実現しているオムロングループではITツールと育成プログラムがセットになった「pengu」を導入している

オムロングループでは営業、生産管理、人事、経理等、部門を問わずあらゆる人々が「pengu」を導入し、自らや部門の業務を自動化・効率化し、現場DX®を進めています。検討してみてはいかがでしょうか。

現場DX®ならpenguに
お任せください

お問い合わせ

業務のお悩みや不明点に
お答えします。

無料で業務改善の相談をする 無料で業務改善の相談をする

資料請求

ご利用イメージ、導入事例、導入効果などが充実しています。

無料で資料をダウンロードする 無料で資料をダウンロードする

次はこちらへ

トップページ

penguの概要がまとまっています。

トップに戻る

特長ページ

各種機能やメリットを詳しく。
動画もご紹介します。

特長ページを見る
業務改善の
ファーストペンギンへ。