penguの事例
オムロンリレーアンドデバイス
株式会社
突発的なEU対応業務を
品質環境グループは、
いかにして乗り切ったか。
オムロンリレーアンドデバイス品質環境グループは、各国の法律に則り、製品に規制物質が使われていないことを管理・保証する業務を行っています。この度、EU向け製品の梱包材に関する情報をweb公開することになり、データの取りまとめを担うことになりました。本来の業務を行いつつ、短期間で対応するために、SUISUIETLで作業を自動化。前例のない案件をいかに効率よく進めたか、そして、本来の製品環境管理のDX化を見据えたビジョンを紹介します。
- 業種:
- 電気機器
- 事業規模:
- 631名
- 部門:
- 品質部門

課題
- EU向けデータ取りまとめ業務が発生し、
短期間で対応することになった - Excelの数式を連ねてできなくはないが、
作業者のスキルによるバラツキが出やすい - 製品環境の業務はマニュアル管理が中心で、
改善したいことがたくさんある
解 決
- SUISUIETLを使って、
膨大な取りまとめ作業を効率的に完遂 - SUISUIETLは業務を標準化して、
誰でも簡単に同じことができる - 業務フローを自動化することで、
創造的な仕事への時間投入が可能になる
導入の背景と経緯
数万種類におよぶ製品梱包材のデータの取りまとめ。
前例もない、時間もないイレギュラーな業務が発生!
前例もない、時間もないイレギュラーな業務が発生!
製品環境グループでは、製造する電子部品に有害な化学物質や、法規制に違反するような物質が入っていないことを証明する業務を行っています。そこへ、EU向け製品の梱包材に使われている材質をweb公開する法規制が施行され、その取りまとめを製品環境グループに一任されました。任務を行った主査の松尾が振り返ります。
「今回のテーマは、オムロンデバイス&モジュールソリューションズカンパニーの全商品、全生産拠点を対象とした調査が必要ということで、普段の業務範囲に比べて対象範囲が広くかつ短期間での対応が必要であり、私達にとっても挑戦となりました。当社の電子部品製品は数万種類あり、その一つひとつに対して、梱包材とその材質の略称、番号を明記して一覧にする業務で、スケジュールも非常にタイトでした。しかし、前例がないのです。どの梱包材にどの材質、略称のものを使っているかというバックデータがないので、まず大量のデータをかき集めるところから始めました」
地道で大変な作業のやり方を模索する中、データの収集と変換になぜSUISUIETLを使ったのか、松尾が続けます。
「既にpenguを導入している製造グループでの活用や効果は聞き及んでおり、私たちの業務でも使いたい思いがありましたので、タイミング良く使うことができました。各技術部門から梱包材情報をExcelファイルで出してもらい、同時にグローバルで購入した梱包材リストを抽出して、その当て込みとEUに提出するリストへの転記作業を、penguで自動化しました。本来の業務を抱えながら、私一人での対応でしたので、かかる時間と手間を大幅に削減する必要があったのです」
ココを自動化!
データ作成とリストへの転記を自動化。短期間で業務を遂行し、効率化を実感。
■製品ごとの梱包材を記したExcelデータと梱包材の購入リストの当て込み・データ作成をSUISUIETLで自動化。
■さらに、EUに提出するリストへの転記作業をSUISUIETLで自動化。
■大幅な時間と手間を削減でき、本来の業務を行いつつ、実質2週間で完了。
■今後は本来の仕事の定型業務での活用と、その効果に期待を寄せている。
活用による効果
SUISUIETLをボタン一つで走らせておけば、
創造的な仕事のウエイトが増やせる。
創造的な仕事のウエイトが増やせる。

オムロンリレーアンドデバイス株式会社 品質環境グループ
(左から)主査 チームリーダー 森田 隆司、主査 松尾 直樹
短期間で集中してSUISUIETLを使い、イレギュラーな業務を滞りなく遂行した松尾に、実感した効果を聞きました。
「このツールを使うことの最大のメリットは業務の標準化だと感じています。今回の作業も、Excelの数式を連ねてやればできなくはないのですが、それだと作業者のExcelのスキルによってバラツキがでたり、完成度が違ったりします。誰が作業を引き継いでも同じようにできることは、効率化の時代に必要不可欠なことです。
それと、私たち品質環境の業務はまだまだ非効率なところが多く、ここを改善したい、自動化したいという局面がたくさんあります。SUISUIETLをボタン一つで走らせておけば、これまで時間を注ぎたかったができなかった創造的な仕事に集中することができます。業務変革に向けて、今回は良いきっかけになったと思います」(松尾)
また、今回の取り組みに対する成果について、上長の森田の考えを聞きました。
「昨今は材料情報を先行公開してリサイクルしやすくするといった流れが強くなっていますので、正しい設計情報をいかに市場に公開するかということは重要で、新しい取り組みだと思います。様々なシステムで管理している多くの情報を、webに集約して展開した点は、広く活用できる事例だと感じています。品質環境グループでは、製品環境の他にもマネジメントシステムの管理、計測器校正業務、品質改善教育などあり、それぞれで必ずデータを扱いますので、取りまとめなど人手がかかるところで、自動化は効果を発揮するのではないでしょうか」(森田)
今後の展望
順法性に関わる管理業務は精神的にも負担に。
DX化による負担の軽減は、働きがいにもつながる。
DX化による負担の軽減は、働きがいにもつながる。
確かな手応えを覚えたpenguによるDX化について、今後の活用ビジョンを語ってもらいました。「変革の著しい自動車メーカーのお客様から、各社で使用禁止の化学物質の追加要求が、相当量、コピーガード付きのPDFで届きます。それを当社の基準と比較レビューして転記する手作業に使っていきたい。DX化は目的ではなく一つの手段ですから、上手く活用しながら仕事の価値を上げていければと思います」(松尾)。「品質環境は、お客様に対して順法性を保証していく仕事です。業務としてマニュアル管理のものが多く、数字を扱ったり、お客様の要求基準を管理したりすることが、作業者には精神的にも負担になる側面もあります。そこをDXが代わることで負担も軽減されれば、働きがいにもつながると感じています」(森田)
刻々と変化する業務に柔軟に対応し、市場ニーズに力強く応える企業様と、オムロンは自律型業務改善サービスを通して共に走り続けてまいります。